脱原発をめざす女たちの会
福島第一原発事故によって多くの人々の生活と自然とが破壊されました。「原発がなければ日本の経済活動は成り立たない」と政府・電力会社によって推進されてきた原発は、この狭い地震国に廃棄物処理のめども立たないまま、17箇所54基も乱立しています。被爆国である日本で、まず反核の運動を始めたのは女性たちでした。今再び女性たちが世界に新たな価値観を示し、原発に頼らない社会を一刻も早く実現しましょう。

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結成8周年集会のお知らせ
必ず起きる原発事故「原発ゼロ法」を成立させよう!

2019年11月24日、文京シビックセンタースカイホールに、日曜の夜という時間帯にもかかわらず、70人ものご参加があり、熱心な質疑応答も含めて盛会で有意義な集まりとなりました。当日のお話をご報告します。

武藤類子さんのお話

まず、福島原発告訴団団長の武藤類子さんから、「原発事故から8年半 福島の今」と題して、東京地裁の9.19判決を中心として刑事裁判について、次に福島の現状についてお話がありました。

[福島原発事故刑事裁判について]

9月19日に出た、東電福島原発刑事裁判の「全員無罪」は原子力行政に忖度した不当判決というしかありません。私は2016年7月の初公判以来の36回の公判を傍聴してきましたが、そもそも傍聴に対してさえ、裁判所の扱いはひどいもので、入廷に際しては厳しいボディチェックがあり、法廷の四隅には衛視が立って「えっ」という程度の少しの声でも飛んできて「この人が」と特定する、判決の日には通常の三倍の衛視が傍聴人を制圧する、などの異様な雰囲気での過剰な警備でした。

傍聴した公判の中では、21人の証人の証言、提出された議事録や社内メールなどから多くの事実が明らかになりました。政府機関である地震調査研究推進本部は、日本海溝でM8レベルの地震が必ず発生するとの長期評価を2002年に出しており(「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価について」)、これで福島の大津波も予測されており、東電もわかっていたのですが、東電は2007年に柏崎刈羽原発が中越地震で停止したために大赤字になり、福島原発での地震対策は巨額の費用を要すると対応を先延ばしにしている間に3.11を迎えてしまったのです。

各種の資料から、私たちは東電幹部のこうした先送り、それによる大きな被害を確信しました。けれども、被告の幹部たちは、この調査の信頼性が薄いと思ったとか、原発の安全性の責任は一義的に現場にあるなどと無罪を主張しました。日本の最大企業の最高責任者がなんと無責任だったことでしょうか。

そしてこの判決、「被告人は全員無罪です」と本当に簡単に言われました。早口に読まれた判決文は、この裁判長は審理の中で何を聞いていたのだろうと思うほど審理の内容が反映されないものでした。私は「間違っている、こんな判決」と叫んでしまいました。

何が間違っているか。

第一に、判決要旨で裁判長は、事故以前の社会通念では原発の絶対的安全性を前提としていない、と述べましたが、それまでは東電や政府・福島県はずっと原発・原子炉の安心・安全を叫んでいました。1992年の伊方最高裁判決でも、重大事故が起きないよう安全確保が求められていたのです。

第二に、判決の中では、長期評価の信頼性が乏しいように裁判長は言っていましたが、保安院は長期評価を踏まえた計算を東電に求めたのに東電がそれに抵抗して引き延ばす、弁護側証人含めて長期評価を否定した学者はおらず、逆に長期評価を取り入れていればと自らを責める学者の印象的な証言もありました。

第三に、対策工事が完了するまで原発を止めろとの声はなかったと裁判長は言いましたが、公判の中で明らかにされたことからすると、東電は専門家に説得工作をして対策の時間稼ぎをしたり、2008年の段階で東電にわかっていた15.7mの津波の可能性を保安院や福島県には隠すなどして原発は止めなかったのです。

原発事故の折には、原発から4キロのところにある双葉病院では高濃度の放射線の危険の中で避難も大幅に遅れ、44名の方が亡くなりました。悲惨な避難の状況も克明に証言されましたけれども、このことに判決の中ではほとんど触れられていません。裁判所はこうした被害に向き合わず、私たちが申し入れた現場検証も「必要性がない」となかったのです。

9月30日には検察官役の指定弁護士が「『長期評価』の信頼性、具体性を否定し、しかも『絶対的安全性の確保までを前提としていなかった』などと判断した判決は納得できない」として控訴しました。控訴に際しては2万人以上の方が緊急署名にご協力くださいました。控訴審は来年になるでしょうが、初日には多くの人に東京高裁に傍聴に来て頂きたいと思います。

核がもたらす悲しみは世界に満ちています。スリーマイル、チェルノブイリ、ビキニ、第五福竜丸、核実験、広島・長崎、それ以前の核開発の中での実験など、核がいかに非人道的でといのちと相容れないものであるかを痛感しています。私たちはここに終止符を打たねばならないとつくづく思っています。

裁判の中で明らかになったことだけをきっちり積み上げて「東電刑事裁判 不当判決」というDVDに作りました。海渡弁護士の解説が入っています。多くの人に自由に見ていただくためにこのDVDは版権も取らず、Youtubeにもアップしましたので、そちらでもごらんになれます。

[福島の現状について]

ご覧いただいているスライドは私の家の近くでの台風19号の後の崖崩れの様子ですが、川の横の木が倒れて橋にひっかかったり、川のカーブの道が崩れ落ちています。福島の被害は大きくて30人の方が亡くなりました。県の中央を流れる阿武隈川が各所で氾濫しました。

こうした大きな台風によってフレコンバッグが流れたり、川底に沈んでいた放射性物質が浮き上がってきたりしています。福一周辺の環境モニタリングでは、台風前よりベクレル数があがっています(浪江では10万ベクレル/㎡から30万ベクレルに)。また、数年前には山火事などで除染されていない山から放射性物質が流出しましたが、いったん出た放射性物質は二次災害、二次被曝が拡散します。

事故現場の福島原発では放射性物質を含む汚染水は現在118

8千トンで大量に発生し続けています。これを海中投棄するしかないなどという原子力規制委員会の田中委員長の発言はほんとうにひどいと思います。漁業者はじめ強い反対がありますし、陸上保管の案も出されているのに検討されず、非常に問題です。

今年、一号機の排気塔は解体作業が始まりましたが、リモート操作機器や手順については不備が多く、最終手段のはずの人力投入がすでに行われており、一日約6,000人だそうです。作業している場所は最高600マイクロシーベルト/hで、作業員の大量被曝や作業中のトラブルなど大変心配ですが、この作業が日々進んでいます。

また原発の外では、除染土は現在フレコンバッグ1,700万個分に達していると思われますが、田中俊一氏は、中間貯蔵施設にあって今後県外に出すとされているこの除染土について、「自分たちが嫌なものを他県で処分してもらうという考えは他県には到底受け入れられない、県民が自ら解決策を考えて克服せねばならない。と発言しました。

私も県外に出すのは反対ですが、それにしてもなぜ私たちが自分たちで解決をなどと言われねばならないのかと唖然としました。この除染土、つまり汚染土について環境省は再利用の計画や実証実験を進めています。

高速道路のアスファルトの下に埋めるというのは反対で止まっているのですが、南相馬で堤防や飯館の農地に埋め込んで覆土するというのはもう始まってしまいました。飯館では除染と引き換えにこの再利用を押し付けられてしまったのです。これはいずれ失敗してゴミだけ残ることになると思われます。

また、避難者の困難な状況についてはのちほど瀬戸さんからお話があると思います。このように放射性物質が拡散された状況について、子供たちに正しい教育がされているのでしょうか。私の住む三春町の「環境創造センター」にはすでに30万人が来場し、福島の小学校5年生が必ず来て勉強するのですが、その感想で「放射線は怖いと思っていたが、自然界にもあるし、食べ物にも含まれるし、科学に役立つし、安心した。みながここで学べば福島への差別もなくなる。」とあったのに愕然としました。

このような施設が浜通りを中心にイノベーション構想と称していくつも作られていますが、その一つ、東日本大震災・原子力災害伝承館は内容はいいのですが、帰還困難区域に作られており、そこに高校生の修学旅行の誘致なども考えられているようです。2020年のオリンピックまでには作られるようです。

もともとPR館だったものを再利用した東京電力廃炉資料館は、反省と教訓をちりばめた施設で、最後には「巨大津波は予測できなかった。反省と教訓をもとに原子力従事者としてこれからもがんばる。」との音声が流れるのです。文部科学省で出している「中学生・高校生のための放射線副読本」は2014年にそれまでの安全神話から内容を変えた比較的良い改訂版が出たのですが、2018年の改訂版では事故や被曝についての記述を大幅に削除する、レントゲンなどでの放射線活用の記述の復活、復興の様子や適切な対応などの記述を追加するなどの改悪がなされています。

また、県の県民健康調査・甲状腺検査でがん罹患者数が発表されており、多いのですが、実際にはこれ以上の方が罹患していることがわかってきています。 最後になりますが、福島ではオリンピックを最大限利用して原発事故は終わった、被害者はもういないとの宣伝がなされています。以前は除染作業員の中継地点だったサッカー場のJヴィレッジや、フレコンバッグの仮置場だった福島市の野球場で芝生や花の植え替えに小学生を動員して「オリンピックを楽しみにする小学生」と報道されました。

福島県の全メディア、県の観光課、復興課、環境省や電通などが教育などを巻き込みながら原発事故をなかったものにしようとしています。ここで声を上げるのは大変ですが、あきらめず、何とか歯止めをかけてゆきたいと思っています。
この後の質疑応答の中で、汚染土の再利用について福島みずほ参議院議員から以下のような補足がありました。

「汚染土の再利用について、今は福島だけで問題になっていますが、環境省はいずれ全国でと言っています。堤防や道路に入れるのはたかだか30-40cm下です。アスファルトは脆弱ですし、今年のように災害で流されたり、また、役所も人や機構が変わると情報が失われます。国会でも質問していますが、小泉環境相は何の問題意識もありません。引き続き発信し、アピールしてゆきます。

武藤さんからも「各自治体で、放射性物質を入れないという条例を作るというやり方もありますね。」という追加の発言がありました。

瀬戸大作さんのお話

次に、避難の協同センター事務局長の瀬戸大作さんからのお話は「原発事故避難者を追い詰める期限を決めた自立の強制」です。

[福島原発事故の「見えない化を進め、東京オリンピックに突き進む]

日本のメディアは原発問題を扱いません。「さよなら原発」の9月の集会は韓国ではKBSが詳しく報道しましたが、日本では報道しません。海外のメディアは福島に入ってはいますが、今はオリンピックがあるので日本は原発関連のニュースは出さないようにしています。何とか3月までに世界に福島の状況を知らせたいと思い、海外メディアとのシンポジウムを準備中です。

[水俣と福島に共通する10の手口]

アイリーン・スミスさんが言っている以下の10の手口は、そのとおり水俣と福島に共通しています。

1. 誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する
2. 被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む
3. 被害者同士を対立させる
4. データを取らない/証拠を残さない
5. ひたすら時間稼ぎをする
6. 被害を過小評価するような調査をする
7. 被害者を疲弊させ、あきらめさせる
8. 認定制度を作り、被害者数を絞り込む
9. 海外に情報を発信しない
10. 御用学者を呼び、国際会議を開く

現在、避難者自身が疲れてきていてもたない状況です。16万人いた避難者が4万人と少なくなってきてマイノリティ化、不可視化が進んでいます。

[避難指示の解除と賠償の打ち切りによって帰還を進めてきた]

帰還強制されていますが、たとえば富岡では居住率は9%に過ぎません。インフラは整備されておらず、子供は帰還させたくない、という、このことも報道されていません。その9%でさえ。半数以上は居住者はもとの居住者ではなく、実際には原発関連の住人です。飯館や南相馬などの他の解除地域でもまだまだ線量も高く、民家のすぐ近くにフレコンバッグが置かれている状況もあります。また、多くの外国人労働者が地域の除草などの作業に携わっています。これが解除地域の現状です。

[避難者たちの現状 - 避難の協同センターの活動から振り返る]

すでに2012年に住宅提供の受付が終了しました。むしろ避難者の分断が進んでいます。2013年以降の避難者はそもそも支援の対象にもなっておらず、これは結果的に避難者の分断を招きました。更にその後、2017年に住宅提供が切られて、2019年4月にはわずかに続いてきた低所得者向けの家賃補助も打ち切られました。

それと、国家公務員住宅への避難者への住宅提供を終了すると。これは有償で住んでいるのですが、退去しない世帯に対し、秋からは家賃二倍の請求が始まりました。避難者は避難者という扱いをやめますよ、一般的な支援を受けて下さいね、福島県や国はもう支援をしません、ということなのです。

一般の公営住宅の入居基準に合致しないと住めないのです。特に単身の60歳未満の人は厳しく、避難者はかなり追い込まれており、働いているため、集会にも来られない状況です。貧困問題への無策が避難問題と結合しており、更に避難者は避難生活の中でより多くの複合的な問題に直面しています。

福島県や国は2016年10月以降、避難者の実態調査をしていません。避難先の都道府県が調査をしています。東京都は2017年3月に、住宅提供が終了した区域外避難者へのアンケートを行っており、そこでは東京への避難者の経済的困窮や日常的に相談できる相手のいないことなどが明らかにされています。

この状態に追い込んだのはいったい誰なのか。福島県はこの現状を公表しておらず、チェルノブイリではなされていた就労支援も福島県はせず、住宅支援を打ち切っているのです。福島県にはシェルターもなく、もと原発労働者で路上生活になった人も出ています。

福島県は、公平性と言い、もう八年もたつからと期限を決めて自立を強制してきています。現状の調査もしないままに、すべて個別相談での対応に移行しました。この状態での家賃二倍請求です。避難者側は通常の家賃は支払うと言っていますし、我々はせめて都営住宅に移してほしいと訴えています。

二倍請求の差し止め訴訟も考えているところです。我々のやっている入居支援、給付支援など、すべて本来は行政がすべきことだと思いますが、こうした支援を行わないどころか、これまであった支援を打ち切るというのは、福島県だけの判断ではありません。オリンピックまでには避難をゼロにしたいという国の関与があったのです。すべてオリンピックのため、これを世界に発信したいと思っています。

最後に福島みずほ参議院議員から国会の状況について報告とまとめがありました。

原発ゼロ基本法案は立憲・社民・共産・沖縄などの野党で共同提出し、野党と市民の集会もしているが、法案自体は委員会に係属していません。来年は衆議院選挙と思われますが、みなで力を合わせてこれが成立する状況を作っていきたいと思います。
東電刑事裁判でわかったことはたくさんありました。その点は本当に良かったと思います。関西電力も刑事告発ということになりましたが、福井県庁の職員にもお金を配っていたことがわかりました。危険な迷惑施設の原発だからお金がじゃぶじゃぶ使われますが、こういう政官業癒着の原発は許してはいけません。上関がまた動き出していますが、新規建設などを許してはいけません。

台風でフレコンバッグが流れ出したり、汚染水の海洋放出、どちらも安全だと言っていること、政治の場できちんとただしてゆかなければならないと思っています。フレコンバッグや汚染土などを全国に拡散し、オリンピックまでに原発事故などなかったかのようにすることを止めてゆきたいと思っています。東電は日本原電に2200億円つぎ込んでいますが、被災者支援をこそするべきです。海外にも発信し、疲れ果てている当事者の方達を支援してゆきましょう。
賛同人の方へお願い 2013年12月
昨年同様、今年も賛同人の方には年度のご報告を郵送しています。
届いていないという方、転居なさった方はお手数ですが
お問い合わせフォーム」よりお送り先のご住所をお知らせください。 事務局
あなたも福島原発事故の責任を問う刑事告訴・告発にご参加を!
I女性会議の顧問で、元参議院議員(2期)、フォーラム平和・人権・環境副代表の清水澄子さんが1月14日、肺がんのため逝去されました。享年84歳。

清水さんは長年の労働運動や女性運動の経験に裏打ちされた活動家としてのアイデアパーソンぶりと、困難を突破する行動力を発揮され、私たちをいつも励まして下さいました。

これまでの活動に感謝し、心よりご冥福をお祈り致します。

なお、昨年亡くなられた「原子力発電に反対する福井県民会議」事務局長の小木曽美和子さんとは、福井時代からの長年の同志で、昨年7月に福井県で行われた小木曽さんを偲ぶ会には清水さんも参加されました。
ご冥福をお祈りいたします。
呼びかけ人見出し
吉武輝子(評論家=故人)小山内美江子(脚本家)山崎朋子(作家)田中優子(法政大学教授)香山リカ(精神科医)渡辺えり(劇作家・女優)雨宮処凛(作家・活動家)浜矩子(同志社大学大学院教授)鎌仲ひとみ(映画監督)深澤真紀(コラムニスト)倉田真由美(漫画家)纐纈あや(映画監督)古今亭菊千代(噺家)神田香織(講談師)大河原雅子(参議院議員)湯川れい子(音楽評論・作詞)藤波心(タレント)橋本美香(ミュージシャン)道浦母都子(歌人)中山千夏(作家)福島みずほ(参議院議員)林佳恵(装丁家)高田敏江(女優)岩崎加根子(劇団俳優座・女優)綿貫礼子(環境問題研究家=故人)上原公子(元国立市長)池田香代子(翻訳家)新谷のり子(歌手)渡辺一枝(作家)福士敬子(都議会議員)清水澄子(I女性会議共同代表・元参議院議員)川崎直美(オーガニックライフスタイル・Lepasmanis主宰)吉岡しげ美(音楽家)竹信三恵子(和光大教員)上野千鶴子(ウィメンズアクションネットワーク理事長)松本侑子(作家・翻訳家・日本ペンクラブ常務理事)大石芳野(写真家)枝廣淳子(環境ジャーナリスト)辛淑玉(人材育成コンサルタント)石坂啓(漫画家)きっこ(「きっこのブログ」)宇梶静江(アイヌ連絡会)松田美由紀(女優)いとうえみこ(絵本作家)羽田澄子(映画監督)朴慶南(作家)森田ゆり(エンパワメント・センター)加藤登紀子(シンガーソングライター)伊藤比呂美(詩人)

澤井正子(原子力資料情報室)大林ミカ(環境活動家)満田夏花(FoE Japan)平田仁子(気候ネットワーク)山口泰子(ふぇみん婦人民主クラブ)赤石千衣子(しんぐるまざあず・ふぉーらむ)アイリーン・美緒子・スミス(グリーン・アクション)鈴木かずえ(母・グリーンピースジャパン核・エネルギー担当)富山洋子(消費者運動)崎山比早子(高木学校)マエキタミヤコ(サステナ代表)

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女達の脱原発宣言
東日本大震災と津波に起因する福島第一原発事故によって、多くの人々が家を追われ、生活を壊され、思い描いた未来を奪われました。大都市部の電力需要をまかなうために、経済難にあえぐ地方に押しつけられた原発は、計画当初から事故の危険性を指摘されてきました。しかも、放射性廃棄物を処理する方法はありません。にもかかわらず、原発を推進するために政府と電力会社などは「安全神話」を流布し、市民を欺いてきました。その結果起きたのが福島原発事故なのです。

原発推進派の人々は言います、「原発がなければ日本の経済活動は成り立たない」と。しかしそうでしょうか。原発がなくても電力は足りるという試算があります。自然エネルギーを促進することによって、さらなる電力を生み出すことも可能です。この狭い地震国に17か所54基もの原発が乱立するのは危険です。この状況は、男性優位社会における利潤追求を最善とする価値観の象徴ともいえるでしょう。

被爆国日本で反核の街頭署名にたちあがり、日本と世界に核廃絶運動を広げる原動力となったのは女性たちでした。その女性たちの力で、今再び世界に新たな価値観を示し、原発に頼らない社会を実現したいと、私たちは願っています。

危険な土地、危険な水、危険な空気を次世代に残すことはできません。福島原発事故を人類最後の原子力災害とするために、私たちは今日ここに集いました。私たちは、放射能におびえる暮らしを未来に遺すことを断固拒否し、ここに宣言します。

原発はいらない。


2011年11月23日
11.23キックオフ!「脱原発をめざす女たちの会」参加者一同
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